相続登記を自分でする方法

事前確認について

さて、これから相続登記を具体的に始めるわけですが、土地、建物ともに本当に被相続人のものなのか?本当に相続権があるのか?考えている通りの相続ができるのか?きちんと確認をしておかないと骨折り損になります。
今回のケースでは固定資産税が未納になっている可能性があったので差し押さえられていないか、長屋なので近所と共有名義になっていないかという不安がありました。

不動産の相続手続きを始める前に、あらかじめ確認しておく必要があることはいくつかありますが、主だったところは次の通りです。

登記名義が違えば相続の前提が成り立ちませんし、ローンが残っていればその支払い、ローンが終わっていても抵当権抹消の手続きがされていなければその手続きが必要です。
また、固定資産税を滞納していたり、ローン残高、相続税の額によっては、相続放棄という手段を取らざるを得ないかもしれません。ただし、相続放棄は特定の物件だけを放棄するという都合のいいことはできません。負債とともに資産も一切まとめてすべて放棄することになるので、よっぽどのことがないとできません。不動産や貯金はもちろん、形見のネックレスとかそういったものも放棄です。また、相続放棄は原則相続発生の3ヶ月以内に行わないといけません。

この土地はおじいさんのもので、子孫は孫の私だけだから私だけが相続できるという思い込みではなく、現状をきちん確認してどうすべきか判断する必要があります。

次ページから確認方法を順にご説明します。